ダウンタイムなしの豊胸術は限られたものしか選択できない

メリハリのきいたボディラインに憧れる女性は少なくはありませんが、豊胸術について詳しく知っている方はどれくらい、いらっしゃるでしょうか。豊胸術を受ける際にはダウンタイムという期間を施術後に設ける必要があることがあることを知っている方は多くないはずです。

そんな施術後のダウンタイムについて紹介し、ダウンタイムが不要な施術についても紹介します。

「豊胸手術を受けるためにはどれくらいの予算を想定すれば良いか」

そもそもダウンタイムとは

ダウンタイムとはどのようなものなのでしょうか。豊胸術の多くは手術の形をとり、麻酔を使用したりシリコンバッグを胸部に挿入することなど、身体に対してダメージを与えることも少なくはありません。それは手術創周囲の炎症という形で乳房周辺の発赤や疼痛という症状になって現れることもありますが、シリコンバッグを挿入した部分が身体に馴染んで生活が普通にこなせるようになるまで少し時間がかかる、などの形で現れることもあります。

この手術の影響が消失し、施術前と同じように生活が送れるようになるまでの時間をダウンタイムと呼びます。ダウンタイムは豊胸施術の内容によって異なります。メスを使って乳房を切り開いて豊胸するような施術であれば、切った皮膚が広範であればあるほど、挿入したシリコンバッグが大きければ大きいほどダウンタイムは長くなります。

また、ダウンタイムは施術を受ける方の体質によっても変化しますし、術後の食生活や過ごし方によっても変化するとも言われています。低侵襲を売りにしている豊胸術であっても、多少は乳房に炎症やむくみを生じることになりますので、豊胸術を選択する際には増やしたいカップ数だけではなくダウンタイムが長いかどうかという観点でも施術の内容を評価したほうがいいでしょう。

ダウンタイムが長い、ということはそれだけ身体に負担がかかっている、ということを知っておくべきでしょう。

ダウンタイムでは安静にしたほうがいい理由

日常生活に支障が出ると言っても、無理をすれば動けるのだからじっくり身体の状態を観察する必要はないのではないか、と考える方もいるかもしれません。しかし、ダウンタイムの期間中は安静にしたほうがいいのです。施術後に乳房は炎症を起こしてむくんだ状態になりますので、増やしたカップ数以上に乳房が大きく見えます。

むくみが取れたダウンタイム明けの乳房が、豊胸術後の正規のカップ数となりますので、むくみを取った状態にすることが術後の乳房の大きさ、形を知るためには必要なのです。正しい乳房のサイズや乳房の形が分かると、その後のケアの方向性が明らかとなります。

足りない部分にボリュームを加えるのが望ましいのか、左右差があるため別の形のバッグに調整したほうが良かったのか、という点について検討しやすくなるので、出来るだけ早くダウンタイムを終えてしまったほうがいいですね。

あまり熱を持った感じがあって辛い、などといったダウンタイム時の症状が辛ければ、消炎鎮痛剤などの処方を受けることも視野に入れるべきかもしれません。

ダウンタイムなしの豊胸術は存在するのか

ダウンタイムの時期は術後ということもあり、乳房はどんな形になるだろうという不安が付いて回ります。

そのため、ダウンタイムは短いほうがいいですし、そうなる施術を選ぶべきですが、ダウンタイムなしの豊胸術の種類は少なく選択できるものは限られています。

そのひとつにヒアルロン酸注入術があります。ヒアルロン酸は人体にも存在する物質であり、身体の拒否反応が起きづらく定着もしやすいためダウンタイムが少なくて済むのです。ダウンタイムが短い施術を選びたいのであればヒアルロン酸注入術は候補に入ってくるのではないでしょうか。

メスにより皮膚を傷つけない施術として、ダウンタイムが短くても済む施術を選択してもダウンタイムをゼロにすることは出来ません。メスで切らなかったとしても、バッグを挿入することや脂肪を注入する施術では多かれ少なかれダウンタイムが必要となるのです。

挿入したものが定着してくれるまでは、身体は異物として認識し続けるために炎症が引き起こされ、乳房が発赤したりむくんだりしてしまうのです。そのため、ダウンタイムが少ない、という売り文句はダウンタイムなしとは本質的には異なっている、ということを知っておくべきでしょう。

ヒアルロン酸注入術の魅力

ヒアルロン酸注入術の魅力はダウンタイムが短くて済むことだけではありません。ヒアルロン酸注入術では、乳房のボリュームを出すために注入する部位を柔軟に選択することが出来るのです。そのため、谷間を作りたい場合や全体的にボリュームが欲しい場面など、希望する部位に注入することで理想的な形のバストを作ることが出来るのです。

左右差を整えるのも簡単であり、施術後にバストの左右差に気が付いた場合であっても手直しが簡単に行えることも魅力だと言えるのではないでしょうか。

ヒアルロン酸はそもそも人体に存在する物質なので、注入した後の拒絶反応も起きにくく、ゲル状の物質なのでバストの質感を損なわないことも魅力です。形や質感で豊胸したことが露見しにくい、ということもヒアルロン酸注入術の魅力なのではないでしょうか。

ヒアルロン酸注入術の注意点

ダウンタイムが短くて済むヒアルロン酸注入術ですが、いくつか注意点があります。まず、注入できるヒアルロン酸の量はある程度制限されており、一度に大きく出来るカップ数に限界があることです。概ね1カップ程度の増量が限度だと言われていますので、どうしても数カップ分だけバストサイズを増やしたいケースでは不向きかもしれません。

より明確にバストのサイズアップを行いたいのであれば、シリコンバッグ挿入術などを選択するほうがいいでしょう。また、ヒアルロン酸は体内にも存在している物質なので、組織に注射しても全てがそこに留まるわけではありません。

一部は体内に吸収されたり他の組織に移行することがあり、そのため理想的なバストの形、サイズを実現できたと思ってもヒアルロン酸が吸収されることで後日、思った通りの形ではなくなってしまうこともあります。また、数年で注入したヒアルロン酸は全て吸収されてしまうと言われているので、定期的にヒアルロン酸を補充することが必要なのです。

ダウンタイムも気にして豊胸術を選ぶ

ダウンタイムは身体にかかる負担の時期であり、豊胸後のバストサイズがむくみのために正確に評価できない期間です。

そのため、ダウンタイムは短いほうが理想的ですが、それを実現できる施術は種類が限られています。増やしたいカップ数や、どんなバストになりたいか、などの希望を勘案した上で豊胸術の種類を選びましょう。